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藤箕について
藤箕とは
日本国語大辞典によれば、「箕」とは、「穀類をあおりふるって、殻やごみをよりわける農具。また、年中行事などで供具としても使う。」とあります。
また、日本大百科全書に参考にすると、以下の通りまとめられます。
我が国の起源
奈良県の唐古(からこ)遺跡から竹製の箕と思われるものが出土したり、古墳の副葬品に醸造用の箕を模したものがみられ、箕が古くから使われていたことが察せられます。
形状
「ちりとり」形をしたものが多く、中にはややすぼまってU字形をしたものや広がって八の字形をしたものがあります。また、沖縄地方には円形の箕もあります。
構造
普通、箕は、藤づるやヤナギなどを縦とし、へぎ板や割り竹を横にして、むしろ編みにし、一方を開け口とし、他の三方は囲んで木や竹の縁をつけます。
用途
穀物や豆類などを入れ、両手で縁を持って揺り動かし、風にあおりながら穀物と塵埃(じんあい)や籾殻などをえり分けます(これを簸(ひ)るという)。
用途による区別
穀物の調整に使われるものを穀箕(こくみ)、製茶用を茶箕、製粉用を粉箕、土運びや砂利運びに使うものを雑箕などといって区別しています。
製作材料による区別
板箕、皮箕、竹箕、藤箕などの種類があります。板箕は縁まで板でつくり、皮箕は木の皮をはぎ、これを生のうちに折って箕の形にとじたものです。竹箕はタケで主要な部分を網代編みか、ざる編みにしたものです。藤箕はイタヤ、ウルシ、シノダケなどに藤づるを織り込んだもので、じょうぶで軽いので全国的に用いられました。
規格による区別
箕は五升箕、一斗箕、一斗五升箕などの規格があります。